朝晩が寒くなってきましたが、皆様いかがおすごしでしょうか?
さて、今回は、魔法のかけかたの勉強です。
タイトルの呪文を3回唱えてください。
さあ、大きな声で!
「バルブトロニックチョクフンツイン......」
「バルブトロニックチョクフ......」
「バルブトロニックチョ......」
....すでにあなたはかかっています。
自動車最新テクノロジーの魔法に....
最近のカタログ、自動車雑誌に書いてある、ワケのわからないカタカナ、英語表記。
雑誌を何度も読み直しても???
そんなあなたにお届けする、わかりやすくてタメになる企画、第1弾!
その名もズバリ.....
その名も....
....
すみません。第2弾までに考えておきます。
気を取り直して第1弾は 207 に搭載されている
「バルブトロニック」編
をお届けいたします。
「バルブトロニック」編
皆さんは普段、車を運転するとき、アクセルはどのくらい踏んでいますか?
半分? いやいや「俺はいつも全開だぜ!」
そんなあなたは ○ューマッハを目指してがんばってください。
テスターでアクセル開度を見てみると
約50km/hで巡航時 10~15%
信号からの加速時 35~50%
信号待ちの時 0%
そうです。あなたは、車を運転しているほとんどの時間、ほんの少ししかアクセルを踏んでいないのです。
ならば、その少ししか踏んでいない時間の 「燃費」 を良くしよう。という技術が「バルブトロニック」なのです。
ではどうやって燃費を良くしているのか?
少しだけエンジンの仕組みをお話します。
エンジンは「吸って」、「吐いて」、「吸って」、「吐いて」、を繰り返して回転しています。
エンジンの「力」を出すのには「吸って」の「空気の量」を多くすると回転が速くなり「力」が出せます。
「空気の量」はエンジンの吸い込み口に調整できる「フタ」を取り付け、アクセルを踏むと、この「フタ」が開きます。
この「フタ」がクセモノなのです。
エンジンは一生懸命「吸って」いるのに、あなたは、アクセルをほんの少ししか踏んでいません。(フタをしている)
このとき空気の流れが「フタ」のおかげで抵抗となり、エンジンは少しだけ「いらない力」を使って回転しています。
これを専門用語で「ポンピングロス」といいます。
この「いらない力」を無くすと燃費がよくなります。
そうです。
「フタ」を無くせばいいんです。
では、どうやって「力」を調整するの??
出来るんです!
上の絵で説明します。
通常のエンジンでは①の楕円状のカムシャフトを回転させ、⑥バルブを上下させ、「吸って」を繰り返しています。
「バルブトロニック」方式のエンジンでは②の歯車をモーターで動かし、③を移動させ⑦の矢印オレンジ~グリーン間(0.2~9.5mm)を連続可変させて「フタ」の代わりに「力」を調整しています。
このエンジンには「フタ」が必要ないんです。
「フタ」が無いと「吸って」がラクになり燃費がよくなります。
「なぜいままで出来なかったの?」
おっしゃるとおりです。
かなり以前より理論上完成していたこのシステムは
「複雑な機構を精密かつ違和感なく制御できる技術」
が未熟だったため、事実上未完成でした。
がしかし、現在のテクノロジーで見事完成。
考えた人 エライ!
造った人 もっとエライ!!
しかもコストのきびしい1600CCクラスでは 207 と 某社○INI の2車種のみです。
このすばらしいエンジンを体験していない人はぜひ一度、試乗にお越しください。
そして、すでにお乗りになっている皆様、ちょっとだけ自慢してください。
環境にやさしい「バルブトロニック」エンジンは、これからの主流になることでしょう。